『Link Link Posters』展を終えて

イラストレーターの筧智子(かけひ さとこ)さんと新しい表現に臨んだグループ展『Link  Link Poster』は、おかげさまでオーディエンスのみなさんから好感をもって迎えられ、無事会期を終えることができました。

筧さんとの最初のMTGでは遺伝子の話やツリーハウス、バベルの塔の話などいろいろと多岐にわたり、アイディアを出し合いました。また、今回の展示は通常のポスター展と異なり、半立体の展示も可能とのことだったので、フィルムを使った面白い展示ができないかと考えていました。

8月の時点でサムネール(原案)を筧さんに提示し、イラストは先行制作いただきましたが、最後までフィルムを使った見せ方の検討が続きました。コスト、設置そして効果。コストと設置面がクリアになったのが、搬入の約10日前!その晩のうちにデザインをFIX、週末にフィルムのテストプリントを終え、翌週入稿となりました。
通常の業務では設置エリアのサイズや奥行きなどの仕様が出てから制作するので、今回のような表現と設置とデザインが同時進行ははじめての体験でした。

サムネール〜この段階ではフィルムは短冊状のアイディア

展覧会のテーマ「Link 〜つながる・つなげる」については、人類の古代から続いているDNAの旅を、旧約聖書にある言語・民族が70に分かれるきっかけとなったバベルの塔以前に思いを馳せ、再び人々がつながり合い分かり合える時代が来ることを願い制作しました。

でも難しい話抜きで、筧智子さんのいつものタッチと違う、POPでちょっとエッジィなキャラクターとPINKのグラフィックからHAPPYな何かを持ち帰っていただけたのなら、とてもうれしく思います。

会場では、フィルムの印刷されていない透明の70個の「穴」からのぞいて、バベルの塔やキャラクターを見つけて楽しんでいただいた様子で、「能動的に動いて楽しむポスター」の意図が伝わったように感じした。また、実際に展示したのち、改善点が日々現れる展示もはじめての経験でした。この経験をよいかたちで今後の展示作品や業務案件にフィードバックしたいと思います。


最後に、展示を企画いただいたgallery DAZZLE オーナーの村松さん、デザイナーの中村欣太郎さん、ありがとうございました。村松さんには、展示方法を後押しいただき、チャレンジングなことができました。また、PETフィルムの特性や印刷・展示方法な具体的な要件解決についてご提案いただいた東京リスマチック 新宿の長谷川さん、ありがとうございました。
そしてそして、超多忙なスケジュールの合間を縫って、おいでいただいたアート・ディレクターの永井裕明さん、大変ありがとうございました。


Illustration / Satoko Kakehi 筧 智子
Art Direction & Design / 吉﨑 達夫(Estrellas_WORKS
Print / 東京リスマチック 新宿
Materials / PET + ユポ/インクジェット

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